
中学校の理科の先生である当麻さんの、天体観測所ができあがりました。
既存のコンクリートブロック造の住まいの屋上の、ペントハウスのようですが...

この屋上には、20年程前に設置した円形のドームがすでにありました。円形のドームの方は、360度見渡すことができ、スリットにより、外部の光を遮断できることが長所なのですが、夜空との一体感に欠けてしまいます。
そこで、今回の観測所は、屋根に大きな開口部を造り、可動式の屋根をのせることにしました。
建物の外形は、左右が対称でない、面白い形にして、既存の白い、円形ドームとの対比を考えました。
南面の屋根を横にスライドさせると、1.7m角の開口が表れます。
この方法では、北側の空が見えないのですが、北側は林になっているので、もともと、空が見えませんでした。
屋根も外壁も、ガルバリウム鋼板で仕上げました。
地球の自転に合わせるため、望遠鏡の架台の軸を、北極星に合わせる必要があります。望遠鏡を高めにセットすることで、北極星を確認することができました。
市街地での天体観測は、光害のために高度が高い所に限定されてしまいます。東の空から天頂までが、観測の対象になります。
外観は面白い形をにしたのですが、その形が内部にそのまま現れるようにしました。
屋根は構造用合板のあらわしです。この合板の上は外断熱になっていて、屋根からの熱を防ぎます。壁はOSBを化粧貼りしました。柱や梁は、赤松の集成材です。素材を生かした仕上げになっています。
林に面した一面は、造り付けの本棚にしました。天文雑誌に合わせてあります。
本棚の素材は、しな合板で、小口は合板を切り放しです。学校の机のように。板の重なりが見えています。
最近の天体観測は、望遠鏡とパソコンを連動させます。パソコンを置くカウンターも造りました。
眺めがいい所なので、このカウンターには、コーナー窓も造りました。賢治先生の家も、そうなっていました。
住宅地を見下ろす不思議な山のふもとに、この観測所はあります。半年がかりで、やっとできあがりました。
「失敗してもいいから...」とスタートした、6坪ほどの小さな観測所ですが、私としては、家1件分の時間がかかりました。
最近、家族からの避難場所が欲しいと思っている私の思いも、有形無形に生かされていることでしょう(笑)。
当麻さん、市街地での撮影、期待しています!
月の出ない夜が楽しみですね。
ホームズ彗星(17P/Holmes)を見せてもらうために、お伺いしました。