茨城県のKさんは、娘さん親子と同居している、60代の男性です。
Kさんは脳出血による右片マヒで、手すりにつかまれば歩行はできますが、歩く力が落ちてきているために、転倒骨折の危険性が高くなってきました。
Kさんがより安全に生活できるように、大規模なリフォームをしました。
介助しやすく、安全に入浴できる浴室をご紹介します。
浴室は2.6帖の広さです。洗い場を広くとりましたので、シャワーチェアでも楽に出入り出来ます。
浴室のドアは、転倒の危険をなくすために段差のない3枚引き戸です。1m程の広い有効幅を確保しました。
浴室の床は、滑りにくい素材である浴室用のコルクタイルを貼りました。転倒時もやわらかいので安全です。
コルクタイルは15cm角で、厚みは13mmです。3枚引き戸の排水溝と平らになっています。
浴槽は縁に座れるタイプですので、浴槽に入るときにはいったん、この広い縁に腰を下ろします。浴槽に腰掛けたときでも座位が安定するように、背もたれ壁を造りました。
浴槽へは、健側の左側から入れるように、この勝手になりました。浴槽の高さは、高めの45cmにして、深さ50cmの浴槽の底と、コルクタイルの床面が、平らに近くなるようにしました。
浴槽への出入りをサポートするために、I字型とL字型の手すりを組み合わせた、U字型の手すりを取り付けました。
Kさんが自由に移動しやすい位置に手すりを取り付け、浴室内にも安全に入浴を楽しんでもらえ、ヘルパーさんが介助しやすい位置に手すりを取り付けました。
3枚引き戸の脇に縦の手すり、洗い場を移動しやすい横手すりを組み合わせた、L字型の手すりです。
この手すりは、体を洗ってもらうために立っているときにも、つかまっていられます。
最近の浴室、はユニットバスが主流になっていますが、このKさんの浴室のようにいろいろな工夫をしなければならないときは、タイルを貼る在来工法で造ります。
在来工法の浴室は壁から、壁内部の土台や柱に水がしみ込みやすいことが欠点です。そのため、この浴室では、壁内部に水がしみ込まないように、タイル工事の前に防水工事を行いました。壁が黒く見える部分です。
浴室の床は、基礎の上に造られますので、外気の影響を受けて、冬はとても冷たくなってしまいます。基礎と浴室床の間に断熱材を入れて、熱が伝わらないようにしました。壁の下に見える白の部分が断熱材です。コルクタイルと相まって、暖かい床ができました。