マンション(1)- 車いす使用見越した建物選びを - 第25回

マンション(1)- 車いす使用見越した建物選びを - 第25回 建物の入り口からエレベーターまで、段差のないマンションを選んだ

今回からしばらく、車いす利用者がいる家庭を例に、マンションの選び方やリフォームを考えていきたいと思います。50歳代の夫婦と次女の3人家族が昨年、マンション探しをしました。夫が進行性の難病で、近い将来に車いすを使うことになるのを見越してのことでした。


2005.04.04Masahiro Ootaki

車いす使用見越した建物選びを

マンションの場合、各住宅内はリフォームによってバリアフリーに改造することができますが、建物の入り口やエレベーター周辺などは、共用部分ですので勝手な改造はできません。

車いす使用見越した建物選びを

いくら室内を改造しても、出入りがしにくければ居心地のよ家にはならないわけですから、建物選びが最重要な問題になります。この家族の場合、当時住んでいたマンションは階段しかなかったので、まずエレベーターがあることが条件でした。

車いす使用見越した建物選びを

次いで、マンション外の歩道からマンション入り口(エントランス)、エレベーターの乗降口、廊下、各戸の玄関、室内廊下、寝室までという動線が、段差によって、途切れていないことが選択の基準になりました。また、建物入り口の形式も考慮に入れなくてはなりません。

車いす使用見越した建物選びを

自動ドアでしたら問題はありませんが、手前や奥へ開閉する形式だと、車いすでの出入りはかなりの苦労になります。あと、自動車とのつながりも重要です。雨の日に車から降りて、ぬれないでマンション内に入ることができるのが、車いすの人にとっても便利です。

車いす使用見越した建物選びを

横浜市や周辺で、30件ほどをあたったそうですが、条件を満たしたのは中古の2件だけでした。結局選んだのは、各階2戸ごとに1台のエレベーターがある中廊下式のマンションでした。この形式ではエレベーターから住居への入り口が近くなるとともに、ほかの家の人とすれ違うことが少なくなります。ゆっくりと動けることが車いすの人にとっては、肉体的にも精神的にも楽なようです。

大瀧雅寛 = 2001年04月04日 朝日新聞(東京本社版)夕刊マリオンから