マンション(7)- 介護保険適用こだわらぬ改修を - 第31回

マンション(7)- 介護保険適用こだわらぬ改修を - 第31回 将来はベランダと居間の床を平らにしたい

今回のマンション改修を介護保険の面からまとめてみます。介護保険の介護サービスは、原則は65歳以上の介護が必要な人が対象ですが、この家の夫のように40歳以上65歳未満でも、加齢に伴う疾病(政令で定められた特定疾病)で介護が必要な人は、要介護と認定された場合にはサービスが受けられます。


2005.05.16Masahiro Ootaki

介護保険適用こだわらぬ改修を

今回のリフォームは、介護保険の住宅改修の支給対象となる工事を含んでいました。対象となった工事は、手すりの取り付け、床段差の解消、床材の変更、引き戸などへの扉の取り換え、便器の取り換えです。

支給対象の上限額は20万円で、いったん費用の全額を工務店に払い、後日、9割(18万円)の払い戻しを市役所から受けました。

介護保険が適用されたといっても、全体の工事費の5%にも満たない額でした。この額をどうみるか、議論が分かれるところでしょう。ただ、住宅の改造では介護保険が適用される、されないにあまりこだわらないで欲しい、というのが私の意見です。

それは住宅をバリアフリーに改造するときに、私は体の不自由な人だけを念頭におくわけではないからです。このマンションでも、夫だけに使いやすい家にはしなかったつもりです。

もしそれならば、夫は家族全員に対して心苦しく感じるかもしれません。あくまで、家族全員にとっての居心地のよさを求めたつもりです。

夫は進行性の難病です。将来は車いすを使う時間よりも、ベッドに寝ている時間の方が長くなるかもしれません。

そうなったときに、私はこのマンションでさらに、手を加えたいところがあります。バルコニーにすのこを置き、居間の床と平らにしたいのです。そうして、ベッドごとバルコニーに移動してもらって、外気にふれながら四季の自然を楽しんでもらいたいと思っています。

大瀧雅寛 = 2001年05月16日 朝日新聞(東京本社版)夕刊マリオンから