家具(2)- 移動できるキャスター付き活用 - 第43回

家具(2)- 移動できるキャスター付き活用 - 第43回 移動式のテーブル。右が少し低くしたパソコン用

私が設計する家では、造り付けの家具を取り付けられない場合は、移動する家具を活用します。家具の下部にロック付きのキャスターを取り付けたものです。移動できることで、その時々の一番使いやすい場所に置くことができます。また、簡単に動かせるので、掃除をするのにも楽です。

移動できるキャスター付き活用

移動できるキャスター付き活用

移動できるキャスター付き活用

リウマチのため、車いすを使っている一人住まいの50代の女性のマンションを改修しました。といっても賃貸住宅なので、出ていくときには元に戻さなければなりません。造り付け家具はあきらめ、さまざまな移動する家具を用意しました。

このマンションは40平方メートルのワンルーム。依頼主にとっては広すぎて落ち着かないというので、まず、家具で間仕切りをしました。既存の流し台がある部分を、食堂兼台所にし、移動式の家具を並べました。

まずは、食器洗い機を埋め込んだ家具です。その上に電子レンジをのせるようになっています。食器洗い機は低い位置の方が食器を入れやすく、レンジは高い方が使いやすいからです。

食器洗い機はずいぶん性能が良くなりました。きちんとした使い方をすれば、満足できる洗い上がりになります。ですから、予算の許す限り取り付けることを薦めています。

テーブルもやはり移動式です。上面に電磁調理器となべ敷き代わりのタイルを埋め込んであります。電磁調理器は炎が出ないので、高齢者や体の不自由な人が使っても安心です。テーブルに埋め込むことで、使い道が広がりました。

そのテーブルの下に収納できる、低いパソコン用テーブルも用意しました。パソコン用のテーブルは、低めの方が肩が疲れません。

これは来客が来た時のサブテーブル、アイロンがけの台としても活用してもらっています。転用しやすいことも移動する家具のメリットです。

大瀧雅寛 = 2001年08月08日 朝日新聞(東京本社版)夕刊マリオンから