ユニットバス - 介護サービスの利用も視野に - 第11回

ユニットバス - 介護サービスの利用も視野に - 第11回 浴槽には、バスボートに一度、腰掛けてから入る

分譲マンションのユニットバスの改修を頼まれたこともあります。70代のご夫婦で、夫が脳こうそくによる左マヒで、屋内外とも車いすを使っていました。住宅はまだ完成してから2年で、すべてつくり替えるのはいかにももったいこともあり、一部の改修にとどめました。


2004.12.21Masahiro Ootaki

介護サービスの利用も視野に

この浴室はドアの敷居と、洗面室との段差が20センチ、洗い場との段差が10センチありました。

洗い場側は樹脂製のすのこを置いて段差をなくすことができましたが、洗面室側は難しく、高さ10センチの踏み台を置いて、ドアわきの手すりを使って入ってもらうように考えました。

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ユニットバスなのでドアの幅を広げたり、引き戸にしたりはできません。そこで、ドアをはずしてポリエステル製のシャワカーテンをつけました。

手すりは片マヒの場合、体が動く健側に手すりがくるように取り付けます。ご夫婦と病院のリハビリの先生と、じっくり話し合って位置を決めました。

あとは浴槽に入るときにいったん腰をかける入浴台(「バスボード」という名称がよく使われています)や浴槽内のいす、浴槽内の滑り止めマット、洗い場で使うシャワーチェアなどを用意しました。

介護サービスの利用も視野に

結果をいいますと、この程度の改修でしたので、小柄な奥さんだけでは大柄な夫を入浴させることはできず、週2回、訪問看護による入浴サービスを受けています。介護保険を使い、1割負担の1回1500円ほどです。

私は浴室のリフォームに関しては慎重です。障害の程度や、かけられる費用にもよりますが、十分に改修することは予想以上に大変だからです。

介護サービスの利用も視野に介護サービスの利用も視野に

リフォームを一切せずに、介護保険の入浴サービスを受けることでカバーできないかと、依頼主とともに考えることもあります。

もっとも、入浴サービスを受ける場合でも、介助者がサービスしやすいような改修が、必要になる場合があることは忘れないでください。

大瀧雅寛 = 2000年12月21日 朝日新聞(東京本社版)夕刊マリオンから