トイレ(2)- 新築時は広いスペース確保を - 第14回

トイレ(2)- 新築時は広いスペース確保を - 第14回 便器の横に、出入り口を置き、しかも引き戸にした

住宅のトイレは、戸を開けると真正面に便器があるという配置が、圧倒的に多いようです。戸もほとんどが60センチ幅のドアです。車いすを使う人はいうまでもなく、車いすを使わない人にとっても、ドアを開けてから180度方向転換して便器に座るというのは、不便だとは思いませんか。


2005.01.18Masahiro Ootaki

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もし、戸が便器の横側にあって、しかも幅の広い引き戸であれば、車いすの人でも利用しやすくなるだけではなく、車いすでない人にもぐっと使いやすくなると私は思います。

私はできるだけこの「横向きトイレ」を取り入れるようにしています。

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ただし、実際に作るとなると、住宅全体の間取りを考えることがとても難しくなります。

しかも、一戸建て住宅では、「トイレには窓が欲しい」という人がほとんどなので、ますます設計家泣かせとなります。

昨年、新築を頼まれた家は、この「横向きトイレ」にしました。この家でも、窓を取り付けることはできませんでしたが、幸い平屋でしたので、代わりに天窓をつけました。

においの問題は、換気扇によりトイレ全体の換気をよくすることと、脱臭機能のついた洋風便器をつかうことで解決しています。面積も少しですが広くしました。

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今現在は、体の不自由な人が家族にいるわけではありませんが、長く使ってもらえるトイレ、そして長く使ってもらえる家になったと思います。

新築の際、「横向きトイレ」がどうしてもできない場合は、せめて広く造ることをお勧めします。1.365メートル × 1.820メートルは確保してもらいたいと思います。

介助の人と2人で入れるスペースさえあれば、なにも特別な設備をつける必要はありません。必要になってから改造しても、費用はそれほどかからないはずです。

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しいていえば、あらかじめ便器の左右の壁に、厚い合板をはり、その上から壁紙をはっておけば、手すりを取り付けるときにも簡単になるでしょう。

大瀧雅寛 = 2001年01月18日 朝日新聞(東京本社版)夕刊マリオンから