『ぼくのローカル線』嵐山光三郎

心を休めるためには、日常からの距離が必要です。5月の連休の前に旅をしたくなりました。日曜日の午前中、横浜での打ち合わせの後、アクアラインで東京湾を横断して、房総半島へ向かいました。

『ぼくのローカル線』嵐山光三郎 2015年の私の吉方は「南東」です。都内では近すぎるので、我が家からぴったりと南東の方角にある房総半島に、と言うわけです。千葉県君津市、久留里線の踏切(2015.04.26)

久留里線の踏切で、列車が来るのをぼんやりと待つ

目指すは、房総半島のど真ん中、養老渓谷温泉郷の民宿です。その途中で車を停め、久留里線のこの踏切で、列車が来るのをぼんやりと待つ時間。ゆったりと。

『ぼくのローカル線』嵐山光三郎

久留里線の踏切で、列車が来るのをぼんやりと待つ

急行列車や新幹線に乗るとき、窓際の席だとちょっと嬉しい。いくつになっても、そんな急行列車での小さな旅は楽しいものだ。ただ、急行列車の難点は目的地に早く到着してしまうこと。そんな移動時間をもっと楽しめる、急行列車があればと思っています。写真は航空公園の遊具から身を乗り出している娘。あたかも、行き先を楽しみにして列車に乗っているようで。(2008.11.30)

『 ぼくは新宿駅の構内に急行列車が止まっていると、切符もないのに乗り込んでしまう。濃紺の堅い席に坐ってホームを行きかう人の顔を見ていると、普段見なれた新宿駅の風景が、どこか見知らぬ町のように思えてくるのが不思議だ。それは多分列車の窓のせいで、列車のガラス窓というのはじつは紙芝居の木枠、あるいは映画のスクリーンのようなものなのだ。列車の窓を通して見る風景は、現実の風景でありつつも、夢の風景なのである 』

『ぼくのローカル線』嵐山光三郎