畳リビング - 座卓を一番よい場所に〈2015-0109〉

広過ぎないLDKは敷地の東南の角にする。ソファーは置かずに座卓を置きたい。座卓からは、東側の腰窓、南側の掃き出し窓、西側の小さな窓と、一日中、太陽の位置が、入り込むひかりでわかる。制約がない敷地、制約がなさすぎる敷地。むしろ平面計画は困難なものになった。まずは「その敷地の一番いいところでくつろぐ」、つぎに「朝日が入り込む東側で横になる」と、LDKと寝室の位置を決めた。寝室には水回りを隣接させ、和室は庭に面するようにと平面計画を進めて行った。全体では洋風でありながら、和風の感じを残す「和洋折衷」のインテリアとなった。

畳リビング - 座卓を一番よい場所に 2012.03.07

制約がない敷地、制約がなさすぎる敷地 - 座卓を一番よい場所に

玄関室からこのLDKへの出入り口は、左右の壁に引き込む、引き分け戸にした。玄関室は南側に面する日当たりのいい場所にある。そのひかりをこのLDKにも、たっぷりと取り込みたかったから。左側にはフチ無しの半畳たたみの居間になり、右側のフローリングにはテーブルを置き食堂となる。右端のカウンターの奥にはシステムキッチン。引き分け戸には3色のステンドガラスを嵌めこむつもりなのだが、真ん中の段の水色が欠品中、入居後に再度取り付けることに。
制約がない敷地、制約がなさすぎる敷地 - 座卓を一番よい場所に

開けたときは内部を一覧でき、地震の際も建具が開いてしまうことを避けたいので、食器棚は引き違い扉にした。食器棚の両脇には、掃除道具やリビングの小物を収納する片開き扉。引き違い扉と片開き扉を並べるときは、扉の表面を平にしておかないと見栄えが悪くなるので、奥行きに対する出入りにも気をつかう。面材はナラ突板をクリア塗装、無愛想な勝手口を隠してくれた。

制約がない敷地、制約がなさすぎる敷地 - 座卓を一番よい場所に

夫婦寝室は1階につくることをおすすめしている。南側にはLDKがあり、キッチンからつながるように、この寝室を造った。北側の一面には、左側の大きな収納と右側の小さな収納。収納内部の簡単な棚も案外と便利そうだ。建具の面材はタモ突板で、わずかに床の竹のフローリングに合わせた着色をした。当初、両方の収納とも天井まで造るつもりだったが、北側の通風や採光を考え、らんまのように収納の上部に窓を造った。窓の開け閉めは手元のリモコンで操作できる。

制約がない敷地、制約がなさすぎる敷地 - 座卓を一番よい場所に

廊下から和室への出入り口は、左右の壁に引き込む、引き分け戸にした。ハンガーレールにしたので、敷居は必要なく引き分け戸は、たたみのへりの上に乗っているように見える。建具は完全に壁に引き込むのではなく、60mmほど彫込引き手を残した状態で止まるので、指の挟まれがなくなる。廊下は竹のフローリングで1階全てに貼ってある。と言うのも、ここでのつながりがあったので、和洋折衷の雰囲気を持った竹になった。実はこの和室はLDKほど頻繁に使う部屋ではない。だからこそ引き分け戸を開け放し、いつも廊下と一体にしておきたかった。

制約がない敷地、制約がなさすぎる敷地 - 座卓を一番よい場所に

外壁面には断熱材を厚くいれたいので大壁工法となり、真壁のように1本1本の柱を見せることができなくなってしまった。そんな中で和室のデザインは、窓と内障子、そしてその大きさや位置で決まってしまう。南側に向く掃き出し内障子は、あえて片隅に寄せた。その左側に大きな壁を残して、その壁を床の間に見立てることにした。それを受けて、西に向く腰窓の内障子は右側に移動して、空気が流れるようにした。高さの異なるふたつの内障子だが、桟の割付けは同じように割りつけた。こんな内障子は、桟がわずかに太い方がいい。