1.5mの段差リフトから、寝室につながるデッキ
〈105〉
https://ootaki.info/105/
このお住まいは道路からの高低差が大きく、道路面から1階床面までは約1.5m。車いすで出入りしたいとのご要望でしたが、玄関からの出入りは難しく、庭の一部に段差リフトを設置し、リフトから寝室までのデッキを通り、寝室の掃き出し窓から出入りすることになりました。
2019.01.20
玄関ポーチの階段は、8段の段数があるものの、階段幅は広いので、
階段昇降機を設置する方法もありますが、車いすから階段昇降機に
乗り移ることは、今はできたとしても先を見通すと心配でした。
そこで庭の隅に、「段差リフト」を設置することになりました。
道路に面した塀の一部を撤去し、新しく「コの字型」の塀を造り、
道路面に合わせた、段差リフトの設置スペースを造りました。
段差リフトは、「1.5m」の高さをゆっくりと上昇します。
デッキ面の高さに到達すると、「フラップ」が自動的に下がります。
デッキの幅は1m、車いすで行き来するための最低限の幅に抑え、
庭の植栽をできるだけ残し、その脇を通り抜けて寝室へと向かいます。
シャッターの付いた「ノンレールサッシ」に取り替えました。
「ノンレールサッシ」は、敷居の凹凸が少ないのが特徴です。
歩行器で行ったり来たり、大切にしている庭を間近に眺めながら、
デッキは気持ちのいい、リハビリスペースになりました。
また、歩行器でも車いすでも、気軽に外出できるようになりました。
デッキは、リビングと寝室の前の庭に設置したので、デッキに
出たからといって、まったく違う景色になる訳ではありません。
ですが、室内と室外とでは、何かが違うのです。
外には外の風があり、それを感じることができるのです。
季節の移り変わりを、五感で感じることができるのです。
そのことが、とても大切なことに感じられました。
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