跳上げ式の移乗台で、家族で共用できるお座敷トイレ〈110〉

1帖に満たないトイレは洗面室の中にあり、スペースを広げることはできません。住まいてさんからの要望は、車いすから便器に乗り移り両足を伸ばせるような、「移乗台」が必要とのことでした。トイレを家族みんなで共用できるよう、「跳ね上げ式の便器移乗台」を考えました。

跳上げ式の移乗台で、家族で共用できるお座敷トイレ


移乗台は滑りやすく、オシリにやさしいように、クッションを入れた、

ビニールレザー張りです。便器の形に合わせた左右1組は固定式です。

便器の手前、長方形の部分が、左側に跳ね上げられる移乗台です。

「跳上げ式移乗台」を取り付けたトイレ

トイレのドアは、家族と共用するため取り外していません。

車いすからこの移乗台に移乗すると、足が飛び出してしまい、

ドアを閉められないので、カーテンを閉めてトイレを使います。

「跳上げ式移乗台」を取り付けたトイレ

ロープを引っ張って下ろしやすくするために、

移乗台の重みと釣り合う「特殊な丁番」を選びました。

こうして出来あがってみると、簡単なように見えてしまいますが、

スケッチをもとに工房で製作しながら、詳細を考えていきました。

「跳上げ式移乗台」を取り付けたトイレ

住まいてさんの「使い勝手」を思い浮かべながら、

設計のアイディア、施工のアイディアを組み合わせ、

製作していくことが、私たちが最も得意とするところです。

バリアフリーは、ひとりひとりに合わせることを大切にしながら、

同時に「家族みんなで共用できること」も、大切にすること。

このお住まいでも、そのことを実現できました。