シャワーチェアーに腰掛けた姿勢から、安全に浴槽に入る〈113〉

「バリアフリーにする」ということは、必ずしも「特別なものにする」のではなく、あえて「シンプルにする」という方法もあります。「いったん浴槽のヘリに、腰掛けてから浴槽に入りたい」とのご要望でした。

シャワーチェアーに腰掛けた姿勢から、安全に浴槽に入る


そこで特別なユニットバスではなく、あえてシンプルなものを選び、

「シャワーチェアーを賢く使いこなす」ことで、対応しました。

シャワーチェアーに腰掛けた姿勢から浴槽に入る

大きさは「1416」サイズ、内のり「140cm x 160cm」です。

住まいてさん本人と、介助者とで入ることのできる大きさです。

いくつかある浴槽の中で、この浴槽を選んだ理由は、

浴槽のフチの厚さが、この様に薄くなっているからでした。

フチが薄いので、またぎやすくなり、掴みやすくもなります。

立った姿勢からではなく、いったん腰掛けてから浴槽に入るためには、

この回転式のシャワーチェアーが、重宝するとのことでした。

丸い座面に座ったまま回転し、片足ずつ浴槽に入ることができます。

この回転式シャワーチェアーは、腰掛けた時には回転せず、

座面の中央に腰掛けた時だけ、回転する様になっていて安全です。

シャワーチェアーに腰掛けた姿勢から浴槽に入る

この回転式シャワーチェアーには、手すりが付いている型もあります。

座った姿勢を保ちやすくなる代わりに、浴槽に打つからない様に、

座面を離して置くことになるので、浴槽に入りにくくなりました。

シャワーチェアーに腰掛けた姿勢から浴槽に入る

なので、住まいてさんは、手すりが付いているものではなく、

手すりのない回転式シャワーチェアーを、常用しているそうです。

手すりが付いているものは、洗面器台として利用しているそうです。

座面の高さは調節することができ、浴槽の高さに合わせられます。

シャワー水栓の代わりに、「シャワー・ド・バス」を取り付けたので、

浴槽に入らなくても、シャワー浴で温まることができます。

実際の浴槽への入り方を、住まいてさんに教えてもらいました。


丸い座面に座ったまま回転し、片足ずつ浴槽に入ります。

右足を浴槽内に沈めてある、浴槽いすの上に置き、

左足は浴槽の上に置く様に、入っていくそうです。

浴槽いすに腰掛けての半身浴、体が温まってきたら、

座っている浴槽いすを、背中の方に移動させて、

浴槽の底に腰掛けて、ゆったりと入浴するそうです。

シャワーチェアーに腰掛けた姿勢から浴槽に入る

このお住まいの様に、シンプルなユニットバスでも、

「シャワーチェアーを賢く使いこなすこと」で、住まいてさんに、

ぴったりな入浴で、1日の疲れがとれているとのことでした。


バリアフリーの観点で、もう一つ大切なことがあります。

「加齢による、身体機能の低下も考えておく」ことです。

もしかすると、住まいてさんは将来、入浴するためには、

つり下げリフトを利用することが、必要になるかもしれません。

シンプルな浴室にしておけば、そんな時も幅広く対応できそうです。

バリアフリーに大切な、「可変性」を高めることができました。

バリアフリーリフォームでは、次の一手を思い描くことが大切です。