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大瀧雅寛 ↘

浴槽とシャワーの2通りの入浴、2m角のユニットバス

〈115〉

「浴室を家族みんなで共用する」などと、あえて強調する意味はない様にも思えますが、家族の誰かが車いすユーザーだったとき、その一人だけが別の浴室を使わざる得ないとしたら、どんな気持ちになるのでしょうか... 。私が「バリアフリー住宅」で大切にしたいことは、この『家族みんなで共用する』ということなのです。

浴槽とシャワーの2通りの入浴、2m角のユニットバス

2019.01.11

自走式のシャワーチェアで、洗い場の中まで入れる様にするために、

ユニットバスは「2m角の正方形」の広さが必要ですが、その広さは、

既成品のユニットバスにはなく、オーダー製作することになりました。

『浴室を家族みんなで共用する』2m角のユニットバス

湯船に浸かって、一日の疲れを癒してくれるのは、リビングから

聞こえてくる、家族の何やら楽しそうな笑い声なのかもしれません。

『浴室を家族みんなで共用する』2m角のユニットバス

車いすから、この自走式シャワーチェアに乗り換えるには、洗面室の

広さでは十分でなかったので、洗面室に隣接する寝室で乗り換えます。

『浴室を家族みんなで共用する』2m角のユニットバス

季節や気分に合わせて、浴槽とシャワーの2通りの入浴を選べます。

シャワー水栓の代わりに、「シャワー・ド・バス」を取り付けたので、

浴槽に入らずに、シャワーチェアのまま、シャワー浴で温まれます。

『浴室を家族みんなで共用する』2m角のユニットバス

「浴槽にしっかりつかりたい」となると、一工夫が必要でした。

シャワーチェアから、まずは、この入浴台に移乗します。

引き戸側を「背中」にする様に、背もたれに寄りかかります。

『浴室を家族みんなで共用する』2m角のユニットバス

入浴台に移乗した後は、洗い場に落ちないように、手すりを差し込み、

安全に体を洗えます。使いやすい位置に、シャワーを取り付けました。

『浴室を家族みんなで共用する』2m角のユニットバス

バスリフトの座面に腰掛けると、降下させて浴槽につかります。

電動昇降なので、背もたれの中にバッテリーが内蔵されています。

家族さんに手を貸してもらわずに、入浴ができる様になりました。


私は本を持ち込み、読んでいる様な、読んでいない様なの入浴です。

湯船につかりながら一日の疲れを癒してくれるのは、リビングから

聞こえてくる、家族の何やら楽しそうな笑い声なのかもしれません。

『俺が先に入りたい』とか、『お兄ちゃんは後に入ってよ』とか、

『まだ入ってるの、いい加減に上がってよ』とか... 。

入浴にまつわる思い出が、意外と多いことをふと思い出しました。

https://ootaki.info/115/