車いすユーザー向け洗面化粧台、定番の2機種
〈133〉
https://ootaki.info/133/
車いすユーザーの洗面化粧台の定番と言えば、このTOTO製「車いす対応洗面」になるでしょうか。薄型ボウルなので、膝やアームレストがぶつかりにくくなります。また、つま先が当たる、洗面化粧台奥の部分が引っ込んでいるので、洗面化粧台の奥まで入ることができます。薄型ボウル手前の薄く平らな部分は、両腕を置きやすくするための工夫です。
2019.01.14
車いす対応洗面の間口は、既存と同じく75cmのものを選びました。
高さは75cmを選びましたが、 高さを80cmとして使える様に、
エンドパネルの下に、高さ5cmの台を取り付け、かさ上げしました。
将来、車いすが変わる可能性を、見越してのことです。
既存の給湯、排水、給水管があり、つま先に当たってしまいましたが、
この配管は、退去後の現状復帰のことを考慮し、変更しませんでした。
レバー水栓の位置を、正面奥、左手前、右手前から選べます。
シャワーホースは伸びますが、リフトアップ(吐水口を引き上げて
固定すること)が、両手で洗髪をする様な使い方はできません。
洗面ボウルの高さを調節できる、TOTO製「座・ドレッサー」も、
車いすユーザーにも使いやすい、ユニバーサルな洗面台です。
洗面ボウルは大きく張り出し、座った時に肘をつくことができます。
専用鏡よりも、造り付け鏡にした方が、車いすで使いやすくなります。
ボウルの張り出しにより、膝まわりがゆったりすることが長所です。
使いやすい高さに、大きな洗面ボウルの高さを調節できることが、
この「座・ドレッサー」の長所ですが、車いすユーザーの場合、
使いやすい高さを決め、その高さに固定して使いことが多い様です。
短所は、洗面台まわりで使うものを、並べるスペースがないことです。
そこで、洗面台脇に木製カウンターを造りました。背面の壁に固定し、
膝や車いすのフットレストに、ぶつからない様にしました。
鏡はこの洗面台専用のものではなく、造り付け鏡として製作しました。
というのも専用の鏡は、洗面台が上下に動くことを想定していて、
鏡が小さく車いすユーザーの場合は、顔が映りにくい形状だからです。
洗面ボウルのバックガードに、鏡がかぶさる様に取り付けました。
カウンターのエッジには、コンセントとスイッチが付いています。
照明のスイッチと、ドライヤー専用のコンセント連動スイッチです。
ドライヤーの「OnOff」は、このスイッチで行うことができます。
ドライヤーをスタンドに立て、両手で髪を乾かわせます。
バリアフリーらしくない、明るく楽しい洗面室になりました。
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