車いすユーザーの「冷蔵庫」選び〈9860〉

2017.11.07

車いすユーザーの住まいてさんと、家電量販店に出向いて冷蔵庫の選定をしました。大容量な冷蔵庫になるほど、使えない部分が多くなってしまいます。車いすユーザーの使いやすさにこだわって選定したところ、候補に上がったのは下記の、コンパクトな2台の冷蔵庫でした。

車いすユーザーの「冷蔵庫」選び 家電量販店の冷蔵庫売り場にて、ひとつひとつドアを開けてみます。平面計画を進めていくと、冷蔵庫の場所が重要になるので、早めに冷蔵庫の機種を選定しておきたいです(2013.12.26)


冷蔵庫の選定条件、平面計画上での工夫を、ひとつずつ整理してみます。

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1. ひとり分の収納量

数ある一般的な冷蔵庫は、使えない収納が多くなってしまうだけです。

コンパクトな「170L前後」の収納量を、選ぶ方がいいようです。

もし収納量が少ないようならば、2台にすることになりますが。

2. 使いやすい高さに冷蔵室

車いすから使いやすい高さは、無理なく手が届く範囲になります。

その高さに冷蔵室がある冷蔵庫は、3ドアタイプではなく、

「2ドアタイプ」になります。 ドア裏側も大切な収納スペースです。

2ドアタイプの下段の引き出しは、冷凍室になっています。

3. 冷蔵室ドアの開閉方向

一般的な冷蔵室ドアの開閉方向は、左側にハンドルがある「右開き」です。

平面計画を進めていくと、冷蔵庫の場所が決まってくると、

その「右開き」ではなく、逆の「左開き」にしたいことがあります。

コンパクト冷蔵庫では、「左開き」の開閉方向は、とても少なくなります。

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左側の冷蔵庫は、左側にハンドルがある「右開き」です。

右側の冷蔵庫は「つけかえどっちもドア」を「左開き」にしました。

4. 冷蔵室ドアが全開できること

食料品を出し入れするためには、冷蔵室ドアに膝がぶつかってしまうので、

冷蔵室ドアを全開する必要があります。冷蔵室ドアは、約135度位開くので、

冷蔵庫の脇がすぐに壁になっていると、ドアを全開することができません。

冷蔵庫は食器棚より奥行きが大きいので、キッチンの隅に置くことが、多いものですが、その場所では使いにくくなってしまいます。

5. ドア開閉時の体の場所

冷蔵庫からものを出すとき、冷蔵室ドアを開けてから車いすを横付けするので、

冷蔵庫の左右にスペースが必要になるのです。

バリアフリー住宅の、新築にしてもリフォームにしても、平面計画を進めていくと、冷蔵庫の場所が重要になります。

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三菱電機 168L 2ドア冷蔵庫 MR-P17A

この冷蔵庫は、右開きタイプしかありません。

冷蔵庫の隣りが、パソコンカウンターになっています。

心配していた冷蔵庫の音も小さく、気になりませんでした。

6. 冷蔵室ドアを開けやすくする工夫

ドアを開けやすくするために、吸盤で取っ手をつけました。

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冷蔵庫の側面が見えないように、集成材の側板で隠しました。側板は冷蔵庫の奥行きより小さくしたので、ドアが全開できます。

7. 家族が多いときは2台並べることも

家族が多いときは、冷蔵庫を2台並べることもあります。

大容量の家族共有の冷蔵庫の脇に、 もう1台を置きました。

置く場所はすでに決まっていて、冷蔵庫の右側からアクセスしたい、

冷蔵室ドアは、「左開き」にしなければなりませんでした。

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シャープ 167L 2ドア冷蔵庫 SHARP SJ-D17C

これ位の大きさだと、「右開き」しかない冷蔵庫が多いのですが、

この冷蔵庫は冷蔵室ドアの開閉方向を、自由に付け換えられる、

「つけかえどっちもドア」になっています。

このお住まいでは「左開き」とし、ドアは右から左に開きます。