手入れの行き届いた美しい庭と、スロープ 2017.10.14〈9884〉

2017.10.14

『車いすユーザーの主人のために、庭にスロープを作りたい』と、奥様からのご依頼でした。このお住まいに訪問し、私はこの庭を見て、奥さんの気持ちが伝わってきました。まるで、植木屋さんを年に何回も頼んでいるような、手入れの行き届いた美しい庭。しかしそれは、奥様が丹精こめて、手入れをしている庭なのでした。

手入れの行き届いた美しい庭と、スロープ 2017.10.14 スロープは、池の脇を弧を描くレンガの小径。季節の移り変わりを楽しめます。出迎えてくれたのは、モモタロウ。


車いす対応のバリアフリーリフォームは、「どこから出入りするのか」が、

大きなポイントになります。まずは、「玄関から」なのですが、

「玄関から車いすで出入りする」というのは、案外難しいものです。

というのも、玄関の中には、上がり框の段差があるからです。

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このお住まいも上がり框には段差があり、狭い玄関での出入りは困難でした。

そこで、玄関以外の出入り口として、居間や寝室の掃き出し窓から、

出入りすることになり、門からの長いスロープで、結ぶことにしました。

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手入れの行き届いた、美しい庭の中心には、鯉が泳ぐ池があります。

その池の脇を、弧を描くようのスロープを作ることになりました。

建物に接する部分は、バルコニーが屋根代わりになります。

気軽に出入りできる、縁側のようなウッドデッキは、部屋の一部のようです。

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奥様が丹精こめて、手入れをしている庭を、居間からでも楽しめます。

スロープやデッキは、単なる、段差解消としての機能だけではなく、

毎日の暮らしを楽しくするような、大切な役割りも担っています。

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もうひとつ、大切な役割りがありました。このスロープが、

「地域とのつながり」を、つくり出してくれることでした。

『誘われる庭があるからこそ、外に出ようとする気持ちになった』と、

ご近所の散歩や、大好きな図書館にも、ここから出かけていきます。

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『このスロープを使って庭へ、そして外へ出ていくことが、毎日のリハビリになり、より前向きにもなれた』、とのことでした。

ご主人は介護保険では、要介護「5」の判定を受けていますが、

このご夫婦の目標は「3」とより、軽い判定を受けられるよう、

リハビリを進めていくことだそうです。

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そして、スロープに設けた手すりを使って、

立ち上がって、庭を眺めることが夢。

その話を聞いて、私までなんだかうれしくなりました。

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住宅の出入りを考えるときは、「家に入る」ことだけではなく、

「外に出るという視点も大切にする」ということを、私は教わりました。