介護保険4 - 万能ではないフローリング - 第04回

介護保険4 - 万能ではないフローリング - 第04回 タイルカーペットのはりつけ工事の様子

介護保険関係の住宅改修で、床の段差解消と同時に、要望されるのが床材の変更です。介護保険関係の住宅改修で、床の段差解消と同時に、要望されるのが床材の変更です。畳敷きの段差をなくしてフローリング(木の床)へ、という要望が多いようです。


2004.10.26Masahiro Ootaki

万能ではないフローリング

確かに、フローリングは掃除がしやすく、車いすでも動きやすいというメリットがあります。


一般の住宅改修でも、カーペットをはがしてフローリングにしてほしい、という要望が目立ちます。しかし、私は必ずしもフローリングが万能だとは考えていません。苦い経験があるからです。


ある80歳代の女性のお宅で、床の段差を解消し、フローリングにする工事をしたことがあります。完成後、この女性は足が冷たいからと、フローリングの上に厚さ1センチほどのカーペットを敷きました。


その1センチが段差となり、つまずいて転んでしまったのです。同じように足が冷たいからといって、スリッパを使うことも、高齢者にとってはやはりつまずく原因となります。


こうしたことを考え、車いすを利用する住宅では滑りにくいように表面を加工したクッションフロア材、それ以外ではタイルカーペットを、私は床材として使っています。


タイルカーペットはもともとは、事務所や図書館など靴を履いたまま利用する場所用のものでしたが、靴を脱ぐ一般住宅の室内用にも使われるようになってきました。50センチ四方の大きさで、タイルのように必要な枚数だけをはっていきます。


1枚700−800円と比較的安く、工事もしやすいうえに、汚れたらその部分だけを取り換えればいいので便利です。滑りにくくしかも冷たくないので、お客さんからも喜ばれています。


床の改修と合わせて気を付けていただきたいのが、床をはうコードです。高齢者の場合、段差と同じようにつまずく原因となります。壁にはわせて固定するなどの処理を忘れずにしてください。


大瀧雅寛 = 2000年10月16日 朝日新聞(東京本社版)夕刊マリオンから