マンション(3)- ゆったり感が好評広い廊下 - 第27回

マンション(3)- ゆったり感が好評広い廊下 - 第27回 改装前のマンション内のようす。ここで見える間仕切り用の壁は取り壊した

これまで2回にわたって取り上げた、車いす利用者のいる家庭でのマンションリフォームの実際です。この改装では廊下を広げることがまず仕事の基本になりました。


2005.04.18Masahiro Ootaki

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ふつう廊下というと幅は80センチ前後しかありません。この幅では車いすは通行することすら不便です。

通行するだけで90センチ、さらに廊下わきの洗面室やトイレに直角に曲がって入るとなると110センチ程度の幅が必要になります。

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このマンションでは廊下わきにあった納戸や収納場所を取り壊し廊下を広げました。洗面所とトイレに十分な寸法を確保できそうだったので、110センチとることができました。

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廊下を広くできない場合は、廊下に面した洗面所などの戸の幅を広げます。そうすると、車いすでも直角に曲がって入ることができるようになります。

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廊下から、リビングや寝室に入る戸は少し工夫しました。広い戸は大小2枚のドアをつないだ親子ドアにすることが多いのですが、なるべく引き戸を使いたいため、大ドア部分をつり戸形式の84センチ幅の引き戸にし、小ドア部分はそのまま開き戸式にしました。全部開けると108センチになります。

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大きく広げたのは、ベッドを動かしたかったからです。このマンションは面積約100平方メートル。東西に長い間取りで、東側にLDKとバルコニー、西側に個室があります。

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障害のある夫のベッドをどちらに置くかを悩みました。リビングだと環境はよいのですが落ち着かない弱点があります。西側の部屋は落ち着くのですが、リビングにいる家族とのつながりが少なくなる心配があったからです。どちらにも置けるようにと考えた結果です。

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出来上がった廊下は、住まいの端から端までを見通すことができ、広がりを感じられ、ゆったりできると好評でした。

大瀧雅寛 = 2001年04月18日 朝日新聞(東京本社版)夕刊マリオンから