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賃貸マンション - 壊さずに「置く」リフォームを

〈032〉

車いすを使用している40代の女性のために、賃貸マンションをリフォームしたことがあります。この女性は山梨県の石和温泉にある、温泉病院でリハビリをするために数年間、滞在することになり、2階建ての1階、2LDKの部屋を借りました。

賃貸マンション - 壊さずに「置く」リフォームを

玄関の土間部分に木製すのこを置いた - 第32回 - 2001年05月23日 朝日新聞(東京本社版)夕刊マリオンから

2001.05.23

車いすを使用している40代の女性のために、賃貸マンションをリフォームしたことがあります。この女性は山梨県の石和温泉にある、温泉病院でリハビリをするために数年間、滞在することになり、2階建ての1階、2LDKの部屋を借りました。

費用はなるべくかけたくないし、出ていくときには借りたときの状態に戻さなければならないので、大掛かりなリフォームはできません。そこで、一般的な「壊して造る」リフォームではなく、「家具のように置く」リフォームを考えました。

玄関では、ドアのところの段差が10センチ、上がりかまちは20センチの段差がありました。この女性は外と内の2台の車いすを使い分けていましたので、玄関の土間部分に、床と同じ高さに造った木製すのこを置き、さらに木製の移乗台を取り付けました。移乗台といすを利用して、車いすから車いすへと移動します。

浴室は狭く、ドアの敷居が洗面室の床面から30センチもあり、車いすで入ることはあきらめました。浴室の洗い場に敷居と同じ高さになるように木製すのこを置き、車いすから直接、このすのこの上に移動してもらうことにしました。すのこには直接座るので、クッションマットを敷き込みました。

トイレ、寝室、バルコニーなどでも同じような対応にしました。携帯式スロープや電動ベッドを含め、改造費は約100万円でした。昨年、女性はリハビリを終えて、引っ越しをしました。取り外しは家族だけででき、さらに新しい住まいに手直しをして再利用できました。

この女性の場合、腕力がある人でしたので、このような改造になりましたが、車いすの人だれにでも応用できるわけではありません。車いすの人の場合、段差解消が一番大切ですが、工事としては一番難しいので、物件選びの段階で、段差のない家を探すことが重要でしょう。

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