「健側」に合わせた、車いすで使いやすい水回りスペース〈108〉

半身まひが生じた方の、動かしにくい側を「患側」、動かしやすい側を「健側」といいます。患側が左右のどちらなのかによって、バリアフリーリフォームのプランは大きく変わります。車いすユーザーの住まいてさんは、右半身を自由に動かすことが苦手な方でしたので、水回り全般で、左側が使いやすくなる工夫を考えました。

「健側」に合わせた、車いすで使いやすい水回りスペース


「自分のことをできるだけ、自分できるようにしたい」、

住まいてさんは、右半身を自由に動かすことが苦手な方でしたので、

健側である左側で使いやすいような、水回りの工夫を考えました。

Image

リフォーム前、このトイレのスペースは廊下だったところです。

右側の引き戸を開けると、玄関や2階への階段につながります。

もちろん、不便なことも多いのですが、「便器の左側に手すり」

というポイントで考えると、このアイディアがベストでした。

トイレに移乗するときは、車いすを便器の斜め前に近づけます。

左手で縦手すりをつかみ、回転するように移乗します。

手すり・リモコン・紙巻器などを、壁に取り付けましたが、

便器に座った時の左側になるので、左手で操作しやすくなっています。

Image

便器を斜めにするのに合わせて、側面の壁も斜めにしました。

手すりやペーパーホルダーやリモコンが、便器に腰掛けた時に、

左側になるようにしました。この壁の厚みを収納にしました。

Image

車いすの座面高さよりも、便器の座面高さが4cmほど低かったので、

便器への移乗が楽にできる様に、便器の下にかさ上げ台を取り付け、

高さを揃えました。フタを取り外せば、背もたれを取り付けられます。


寝室ではベッドの位置も考慮しています。ベッドからの移乗は、

移乗しやすい方向があるからです。移乗する時間がかかるので、

ベッドとトイレの距離を、できるだけ短くした間取りにしました。

Image

車いすで使いやすい様に、下部がオープンな洗面台を選びました。

コップなどが置きやすい様に、水平面が多いカウンタータイプです。

この洗面台は水栓の位置は選ぶことができ、左側に取り付けました。

引出しなどの収納も、左手でものの出し入れしやすい左側にしました。

Image

動かしやすい左足から、浴槽に入るレイアウトです。

浴室の洗い場の左側の壁を背にして、バスチェアを置く予定です。

スライド・バー式のシャワーフックは、手すりを兼ねたものです。

浴室の入口は、開口幅が広い3枚引き戸にしたので、

シャワーキャリーで、洗い場まで入りやすくなりました。