マンションの洗面室、最低限の車いす対応リフォーム〈112〉

購入したばかりのマンションを、車いすユーザーが暮らし始められるように、最低限のバリアフリーリフォームを考えました。この洗面室は、車いすユーザーが使うには、充分な広さではありませんでした。洗面室で解決したかったことは、洗面化粧台と洗濯機、廊下からの出入り口でした。できる限り、工事をしなくて済む方法を考えました。

マンションの洗面室、最低限の車いす対応リフォーム


既存の洗面化粧台は、間口1mのカウンタータイプで、

左側には2段の引き出し、右側は両開き扉になっていました。

車いすで使うためには、足が両開き扉にぶつかってしまうので、

その扉を取り外し、底板の手前の部分をカットしました。

マンションの洗面室、最低限のバリアフリーリフォーム

また、車いすのアームレストがぶつからないように、

カウンターを支える「リブ」もカットしました。

車いす対応の洗面化粧台に、取り替えることなく、

既存のものを活かし、車いすで使えるようになりました。

マンションの洗面室、最低限のバリアフリーリフォーム

洗面化粧台が解決すると、次は「洗濯機」の使い勝手を考えました。

車いすユーザーが使いやすい洗濯機は、横から使う「ドラム式」です。

ドラム式洗濯機へは、車いすを横付けできる様にしたいのです。

ですが洗面室は、洗面台と洗濯機スペースをのぞくと、

「1帖に満たない広さ」しかありませんでした。

そこで、「洗濯機の位置を変えずに、洗濯機を横向きに置き、

廊下のスペースを活用する方法」を、ひらめきました。

マンションの洗面室、最低限のバリアフリーリフォーム

「洗濯機の位置を変えずに、洗濯機を横向きに置き、

廊下から入る洗面室の出入り口は、「片引き戸」でしたが、

今回のリフォームで、「引き違い戸」にしました。

引き違い戸ならば、左右のどちらからでも開閉することができ、

洗濯するときは戸を右に寄せ、洗面室に入るときは戸を左に寄せる、

車いすを横付けし、洗濯機を廊下側から使うことができるのです。

洗濯機を置く向きを「90度」変えただけ、洗濯機パンもそのままです。

マンションリフォームでは、洗面室など水回りスペースを拡げるのは、

コストがかかってしまいますが、出入り口を引き違い戸に取り替える、

この程度の工事であれば、コストを抑えられます。

マンションの洗面室、最低限のバリアフリーリフォーム

リフォームのご依頼をいただいた時、大切にしていることがあります。

・バリアフリーの機能を満たすだけでなく、丁寧なリフォームをする

・できるだけ、最初からこうだった様に、細部や素材を合わせたい

また同時に、このお住まいの洗濯機スペースの様に、できるだけ、

「リフォーム」しなくて済む手段も、私は同時に考えているのです。